転職活動を考え始めると、自分にどんな仕事が向いているのかわからないという事実に向き合うことになる人も多いです。
自分にどんな職業があっているのか、どんなことをやりたいのかをしっかりと考えるためにも、自己分析は欠かせません。
この記事では、自己分析が必要な理由とステップについて解説します。
転職する際に自己分析は必須です!
転職活動に自己分析が必要な理由
まず、転職活動になぜ自己分析が必要になるのかを解説します。
自己分析をしなくてもいいと思っている方は、改めて考えてみてください。
自分にあった企業を探すヒントになる
転職を考えている理由は人それぞれだと思います。単純に今の仕事が嫌だとか、スキルアップしたいとか、環境を変えて新しいことにチャレンジしたいとか、色々な理由があります。
どんな理由だとしても、多くの場合は違う企業でまた仕事をすることになります。自分がなぜ転職をしようとしたのか、そもそも何が引っかかっているのかを言葉にすることが転職成功には欠かせません。
自己分析がしっかりできていると、自然と自分に合った企業を見つけやすくなり、結果的にいい転職ができます。
日本の企業数は400万社以上。軸を決めて活動しないといい転職は難しいです!
履歴書や職務経歴書に記入することがある
自己分析ができているかどうかは、面接を担当する企業側の人間も知りたいものです。企業に合っていない人を採用して、すぐに離職されてしまうと企業にとっても不幸です。
履歴書や職務経歴書に書いてある内容から、あなたのやりたい事、叶えたい夢などを把握し、うちで活躍しながらその希望を叶えてもらいたいと思ったときに面接へとつなげます。
単純に早期離職率は採用チームの評価につながるという裏事情もあります
面接で聞かれることがある
上記にも関係しますが、面接でも自分がどんな人間か分析できているかを聞かれることがあります。企業にマッチするかどうか気になるという意味もありますが、果たして自分の強みや武器を理解していて、それを生かすために志望したのかを知りたいという意味もあります。
つまり、自己分析の結果は言語化して人に伝えられるようにしておかなくてはいけないということです
自分の自信に繋がる
自己分析をすると、これまで自分が周囲から頼られたり、得意に思っていたことがある程度可視化されます。自分が得意でないと思っていたことでも、実は周囲から頼りにされたり、強みに思われていることもあります。
自分のことを見つめ直してみて、自分の得意なことを再確認することで、自信を持って転職活動に向き合うことができるようになります。
自己分析のステップ
自己分析が大事だということは説明してきましたが、では実際にどうやって自己分析を進めていけばいいのか解説します。
ステップ1:キャリアの棚卸し
まずは、自分のこれまでのキャリアの棚卸しをしてみましょう。
これまで自分がやってきた仕事を丁寧に洗い出し、まとめていきます。ここでは、ある程度社会人経験がある人とない人に分けて見ていきます。
(経験者)経験やスキルの棚卸し
まず、経験者の方は自分の経験やスキルを洗い出しましょう。職場ごとにまとめるより、経験やスキルごとにまとめておくと自己分析がしやすいと思います。
具体的には、それぞれ以下のような観点でまとめていきます。
職歴(職種経験・業務経験)
- どんな職種を経験してきたか
- どんな業務を担当してきたか
- 自分の中で印象に残っている仕事は何か
- 業務上、喜びや感動を覚えた瞬間はいつか
特に、喜びや感動については詳細に書き出しておくと良いでしょう。言語化にとても役立ちます。
スキル(技能・知識・技術)
- 仕事を通して覚えた技能
- プログラミング、GoogleAnalyticsなど、仕事を通して覚えた技術は
- どんな参考書を読んできたか
- 業務上、自分が最も詳しいと思う分野
履歴書や職務経歴書の内容にも直結するので、しっかり棚卸ししておきましょう。
経験
- 海外出張など、英語を使ったコミュニケーション
- 新規開発の経験
- どんな人と仕事をしてきたか
- 仕事で大変だったこと、辛かったこと
- 企業で働いてきて何を学んだか
実績
- どんな実績をあげたか
- 会社や制度にどんな影響を与えたか
- 事業所や会社で一番になった経験はあるか
- 会社で表彰されたことはあったか
(未経験者)自分の得意分野、好きなことを棚卸し
第二新卒レベルだと、経験やスキルがあまりないということもあるでしょう。そういった場合は、自分の経験やスキルから仕事を探さないといけないということはありません。
仕事以外にも色々な経験をしてきていると思うので、それを軸にして自己分析を進めるのもいいと思います。
具体的には、以下のような観点で自己分析を進めていきましょう。
知識
他の人に比べて特に詳しいと思う分野を考えてみるのがおすすめです。例えば、周りの人に対して授業ができるレベルで話せる内容があれば、それはもうお金になると考えられます。
スポーツ、アイドル、FX、株など、なんでも良いのでまずは自分の詳しいと思えるものを洗い出してみましょう。
この時、「自分より詳しい人はいるから強みではない」と考えるのはやめましょう。それを言い出すとほとんどの人が得意なことを語れなくなります。
「知識ゼロの人に教えられるレベル」で考えてみましょう。
能力
他の人ができないけど自分はできることがあれば、それは大きなチャンスです。英語ができる、中国語ができる、エクセル操作がとんでもなく速いなど、実務で使えそうな能力があるならそれを軸に考えてみるのもいいでしょう。
人脈
人脈があるというのも、非常に大きなアドバンテージです。起業をしようとしていたから色々な起業家と繋がりがある、海外で働いている友人がいるから最新の情報が手に入るなど、それも一つの才能です。
なぜ自分に人脈があるのか、その根本の要因を探ってみるのが良いでしょう。コミュニケーション力があるのか、新しい環境に飛び込む度胸があるのか、人の懐に入るのが上手いのか。いずれにせよ、人脈があるということは営業などで活躍できる可能性は高いので、アピールポイントとして考えておくと良いでしょう。
経験
他の人がやったことないような経験があれば、それを元に自己分析をしていくのもいいでしょう。
僕の場合はタイに宿無しで旅行して、現地の人を頼って2週間暮らした話から、交渉力と調整力を評価されたケースがあります。実際、その時に任された仕事でも「これ上手いことやっておいて」という振り方をされ、上手いことやる仕事が多かったです。
誰もやっていないけど自分がやったことがあるというのは、必ず原因があります。自分の着眼点が面白かったのか、他の人は勇気が出なくてできなかったのか。そういった点も含めて分析してみると、自分の武器を発見することができるかもしれません。
特技
他の人にしてあげて喜ばれたことを書き出してみるのもおすすめです。喜ばれるということは、その人ができないことだったか、できるけど面倒に思っていたかのどちらかです。
ビジネスの本質は「他の人ができないこと、できるけどその時間がもったいないと思っているものを助ける」ことなので、自分の特技を分析し、相手に与えられる価値を知っておくことは非常に重要です。
人間性
自分がどんな性格か分析することも重要です。
協調性があると言われる、論理的思考が得意、リーダーシップが取れる、コツコツ努力ができる、なぜか人に好かれるなど、性格によって向いている仕事も変わってきます。
また、自分の人間性を知ることは入社後のギャップに苦しまないためにも重要です。
例えばリーダーシップが求められているのに協調性を重視する人が入ってしまうと、求められていることにギャップを感じてしまうこともあります。
ステップ2:自分の強みを一言で表現する
ステップ1で書き出した経験を深掘りしていきましょう。
なぜそういう経験ができたのか、スキルや経験が身についたのか、自分の価値観の傾向を掴んでまとめてみましょう。
強みは採用担当者が一番知りたい情報
自分が何を強みだと思っているのかは、採用担当者が最も知りたい情報です。採用担当者は、ただ単に人が欲しいのではなく、企業に入って活躍してくれる人を探しています。自分の強みをしっかりと理解していて、企業でどんな価値を出してくれるのかがはっきりしている人ほど採用しやすいです。
ここでは、大きく「仕事面」「行動面」「性格面」の3つから強みをまとめてみましょう。
私の強みはこれです!と言い切れるのがベストです
仕事面
仕事面での強みは、スキルや経験に紐づくものです。「英語でのコミュニケーションは任せてください」「セールスライティングに自信があります」など、他の人にはないスキルで力になれることを考えましょう。
行動面
継続力がある、思い立ったらすぐに行動に移す、実行力があるなど、自分の行動で相手が求めていそうなことを考えましょう。
アクティブなことをアピールするのがいいと思われがちですが、実際はそんなことはありません。よく考えてから行動する人もチームには必要です。自分を飾りすぎないように注意しましょう。
見栄を張ると入社後のギャップに悩まされます
性格面
性格面では、「集団での立ち位置」を考えてみると良いです。例えば何人かで旅行の計画を練っている時、とにかくいきたいところを挙げる人、それをどういう順番で回るか考える人、予算に合っているか確認していく場所と諦める場所を決める人など、色々な役割の人がいます。行動面の強みと照らし合わせつつ、どんな性格でどういった役回りになることが多いのかを意識してまとめてみると良いです。
僕の場合は、旅行の計画は行きたいところをリストアップし、何が楽しいのかを説明するタイプでした。提案が好きで、人を楽しませることに価値を感じるタイプです。
ステップ3:エピソードで肉付け
一言で強みが言えるように整理したら、その強みを相手に説得力を持って伝えられるようにエピソードをまとめていきましょう。
自己PRの欄にそのまま書けるようにすると効率的でいいと思います。
まとめる内容は以下です。
- 強み
- なぜそう思ったのかエピソード
- それから得られたこと、大切にしようと思ったこと
具体例
私の強みは「仮説を立てて仕事ができること」だと思う。
新卒で入社した会社では広告運用を担当し、仮説を立ててそれを検証するサイクルを早く回すことにこだわって業務をしていた。結果的に、成功事例も失敗事例も社内で共有することで、自分の担当アカウント以外にも効果改善の影響を与えることができた。
絶対的な正解のない広告運用の世界では、仮説の構築と検証を素早く回すことで最適解を見つけていくことが会社の強みにもなっていくため、貴社でも同じように仮説検証のサイクルを大切にして業務に取り組みたい。
どんな些細なことでもエピソードで語れるといいアピールになると思います
まとめ
自己分析をすることで、履歴書や職務経歴書が書きやすくなることはもちろん、自分の自信にもつながります。また、企業とのミスマッチを防ぐ意味でも重要です。
履歴書や職務経歴書の書き方は下記のリンクを参考にしてください。
自己分析の仕方は上記に挙げたステップ以外にもあると思うので、興味があれば調べてみてください。
また、自己分析に役立つ様々なツールもありますので、知りたい方は以下の記事を参照してください。
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