仕事が怖いと感じるようになった場合、その時点で何かしらの精神的な問題を抱えていると判断し、早めに行動をした方がいいです。
厚生労働省が公表している過労死等防止対策白書によると、自殺者は年々減ってきている野に対し、勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者の割合は増加傾向にあります。令和元年は自殺者総数の9.7%となっており、現代社会において仕事が怖い、嫌だと感じて死を選んでいる人も多いのです。
この記事では、仕事が怖いと感じてしまっている人が最悪の事態に陥らないよう、仕事が怖いと感じる原因を明らかにし、それに対する改善アクションをご紹介します。
仕事に恐怖心を感じるとどうなるか
まず、仕事に恐怖心を感じるようになると何が起こるかを見ていきましょう。
下記に挙げる内容がすべてではないですが、おおむね以下のような状況が発生します。
仕事がうまく回らなくなる
まず、恐怖心を感じていると仕事がうまく回せなくなっていきます。
単に仕事が苦手というわけではなく、上司が怖くて報連相が遅れてしまったり、余計なことを考えすぎてしまうために仕事が手につかなくなってしまって作業効率が落ちてしまうためです。
「いつもできていたことができなくなった気がする」は異変のサインです。見逃さないようにしましょう。
僕も簡単な作業に時間がかかるようになってしまった経験があります
働くことを身体が受け付けなくなる
仕事がうまく回らないどころではなく、そもそも働くこと自体を拒否してしまうようになります。仕事に行かないといけない時間なのに行けなくなる、朝起きると体調が悪い、上司の顔を見ると動機がする等は典型的な症状です。もしこういった症状が見られるようになったら一旦休みましょう。
うつ病やパニック障害などの精神疾患を発症する
働くことを身体が受け付けなくなるのも正確に言えば適応障害という精神疾患の可能性が高いですが、仕事以外のタイミングでも気分の落ち込みが見られる場合はうつ病という診断を受けることもあります。また、パニック症状で動悸が止まらなくなるようなケースも見られ、そういった状況から逃れたいと思って衝動的に電車に飛び込んでしまうこともあることは覚えておきましょう。決して、思いつめてしまった人だけが電車に飛び込むわけじゃないです。
仕事が怖いと感じる4つの原因
仕事が怖いと感じてしまう理由は人によって様々ですが、大きく分けると下記のように分けられます。
- 人間関係の不安
- 自分自身への不安
- 仕事内容への不安
- 労働環境への不安
それぞれを詳しく見ていきましょう。
人間関係の不安
人間関係の不安は、主に上司や同僚との関係性に問題があり、それが原因で報連相がうまくいかなくなり、評価が下がってまた関係性が悪化するといった具合です。
- 高圧的な態度を取る上司がいる
- 叱責が度を越えており、恐怖を感じる
- 相談できる同僚や仲間がいない
- いじめやパワハラを受けている
基本的に高圧的な態度を取ってくる上司はマネジメント能力が低く、感情に任せないと人をコントロールできないことが多いのです。よって、上司の質が悪かったと損切りをする意識も大切になってきます。
悪いところを改善しようという気持ちは必要ですが、「馬が合わない人」はどこまで行っても存在するので、あきらめも必要です。
自分自身への不安
自分自身への不安は、何かトラウマがあったり比較してしまったりして不安や落ち込みを感じている状況を指します。
- 過去に失敗してしまった時のトラウマがある
- 自信が持てず、失敗することが怖い
- 他者と比べて自分が劣っているように感じる
大きな問題を起こしてしまった経験から恐怖や不安を覚えるのは生物的な本能だと割り切ってしまうのがいいですが、結局のところそれを見ている上司や同僚の目が怖いという問題に繋がっていることが多いです。
また、そういった経験から自信がなくなり、自分ではなく他のメンバーが担当したほうがうまくいくのではないかと仕事を振られること自体にストレスを感じるようになっていきます。
仕事内容への不安
根本的に仕事自体に苦手意識を持っているケースです。
- 実力に比べて責任が重すぎる
- キャパシティを超えた仕事量を振られている
こういったケースでは常に精神的な負担が付きまとうため、仕事自体を嫌いになってしまうことが多いです。
キャパオーバーが人を成長させるとも言われますが、潰れてしまう人のほうが圧倒的に多いです
労働環境への不安
労働環境への不安は、以下のような問題から生じます。
- 残業が多い
- 休日が少ない(あるけどない)
- パワハラやいじめがある
仕事の内容が好きだったとしても、そもそも自分の時間が取れないと精神的に休まる時間がありません。かなりストレスを感じるでしょう。
また、労働環境と自分の特性が合っていない場合もストレスを感じるでしょう。例えばHSP気質を持っているのに同じフロアに人がたくさんいるような環境だと、周囲のことが気になってしまって集中できなかったりもします。
僕もHSPなので、基本的に一人で仕事がしたいタイプです
仕事が怖いと感じている時の4つのアクションプラン
仕事が怖くてどうしようもない場合は、以下のアクションを取ることで逃げましょう。
- 休職する
- 精神科・心療内科に行く
- 部署異動を申し出る
- 転職する
怖さから逃げちゃいけないなどと思わないでください。逃げて別の環境でやり直すのがおすすめです。
休職する
恐怖心が続いてしまうようなら休職するのもおすすめです。
休職であれば、一定期間じっくりと休養する時間を取ることができます。また、期間内であれば会社に復帰できますし、会社によっては給料がいくらか出ることもあるので調べてみるといいでしょう。
精神科・心療内科に行く
精神科や心療内科と聞くと重たい病気のような気がして通うのに気が引けるかもしれませんが、意外といろんな人が通っているので安心して通ってください。
そもそも、仕事が原因で気分が落ち込む状況が続いているのは立派な病気ですので、風邪を引いた時と同じように病院に行くべきです。
仕事が原因でかかる病気は下記のように正式な病名があります。
- うつ病
- パニック障害
- 不安障害
- 統合失調症
- 睡眠障害 など
これらの病気は深刻化するとその分治療に時間がかかります。甘く見ずにすぐ病院に行き、症状が軽いうちに治療を開始することが重要です。
部署異動を申し出る
自分に仕事が合っていない、苦手意識が強く恐怖心が消えないという場合は部署異動を申し出ることも選択肢として覚えておきましょう。
どんなに仕事のできる人でも、仕事には向き不向きがあります。
環境を変えた方がいいと思う場合は部署異動をすることで、心機一転頑張れるでしょう。
上司が苦手という場合も部署異動はおすすめです
転職する
どう頑張ってもうまくやっていく自信がないという場合は、思い切って転職してしまうのも手です。
労働者には会社を選ぶ権利があります。反対に、会社は選ばれる存在です。条件が合わなかったり、働きにくいと感じるのであれば転職するのは当然の選択肢なのです。
仕事は1日8時間、1日の3分の1を捧げるものですから、嫌だと思って働いていると人生の3分の1が苦しい思い出で埋め尽くされてしまいます。それって嫌ですよね。
日本には400万社以上の会社がありますから、そのうちの1社が合わなかったからといって落ち込むことはありません。たまたま苦手なタイプの人が多い会社だったと思って、さっさと新しい環境に移ることも選択肢の1つとして考えましょう。
自分から退職を言い出せないなら退職代行サービスを利用しよう
とはいえ、仕事をすんなりと辞められない人も多いのは事実です。上司との関係を考えると自分から退職を申し出ることができないこともあります。
そんな時は思い切って退職代行サービスを使ってしまうのも手です。退職代行サービスを使ったその時点から、会社に行くことなく辞めることができます。
上述しましたが、会社は労働者に選ばれるものです。嫌だと思ったら辞められます。限界を感じている場合は無理せず退職代行サービスを使ってしまってOKです。
あなたにあった「楽しい仕事」はたくさんある
うつ病を発症してしまうほど追い込まれてしまっている人がたまにいますが、そこまで頑張って仕事をすることがあなたの人生に取って最優先事項かどうかは一度考えてみた方がいいでしょう。
ワークライフバランスを取ってゆっくりと仕事をするのもありです。妥協じゃなく方向転換なだけですから、自分が嫌だと思うことからは積極的に逃げてみるのもありだと思いますよ。
転職活動をする場合は、転職エージェントに相談しながら進めるのがおすすめです。エージェントには精神的に不安定になってしまったので会社を辞めようと思っていますと伝えてしまってOKです。二の舞にならないように、なるべくあなたの性格や志向にあった会社を紹介してくれます。
すべて自分で解決しようとするのではなく、積極的に人やサービスを頼っていきましょう。
コメント